皆さん、こんばんわ。
今回は冬の守門岳に登ってきました。
ずっと前から冬山に挑戦してみたいと思っていたんですが、一人で行くのは…装備が不安…などいろいろあって行ってなかったんですが
行きたいと思ってるのに行かないのは馬鹿すぎるだろ。っと思ったので今回は一念発起して行ってみることにしました。
しかも今年は大雪で雪庇の大きさが期待できそう!
アイゼンは持ってるし、スノーシューは無いけど、冬の狩猟で使ってるカンジキで余裕っしょってことで後は普通の日帰り登山の装備で出発することにした。
冬の守門岳のルート。

Screenshot
大正義YAMAPさんを今回も活用。
冬の時期の守門岳のルートは普段のルートと違い、画像の赤い矢印で記した長嶺の尾根に沿った黄色い部分がルートになります。
保久礼小屋まで行けば通常ルートになります。
僕も夏のルートは保久礼小屋から行くから見慣れた景色がありそう。
当日の朝。
平日の月曜日だから人もそんな来ないでしょってことで5時30分に現地着。
この日は昼前から天候が回復し、午後から快晴になる予定なので、できれば山頂に遅く到着したい…。
が、この時期は大人気なので駐車場が埋まってしまう可能性があるらしいので早めに…。
道に落ちてきた雪がすごい。
雪庇は4m弱くらいあるだろうか?
5時30分に着いたのに、すでに奥の駐車場は満員。
なので手前の道が広がったところに車を止める。
まぁいっかと準備していたら、続々と車がやってきた。
嘘だろ…。
3分くらい到着が違っていたらここには車を停められなかったな…。
皆が出発を始める。
僕も不安なので先人をトレースして付いていく。
初の冬の守門岳に向かって出発する。
始まる…。
俺の初の冬山登山が…!!
とりあえず普通のブーツのまま歩いてるけど良いよね…?
まだ誰もアイゼンとか装備してないよね?
っていうか冷えてるから雪は結構硬い。
霧が出ている。
そういえば雨が降ったみたいだから場所によっては雲海とか出ていそう。
景色も冬の猟で飽きるほど見てきた景色だから、ブログをことを考えればマジで撮る必要ないかな…。
通ってきた場所が橋だって気付いたのは、後半くらいから。
雪が積もりすぎてて橋だってマジで気づかなかった。
雨は降ったと思ったけど、こっちでは雪だったみたい。
木に薄っすらと雪が降っている。
これで雪庇の状態も溶けずに維持されているかなと期待してしまう。
ポツポツ生えている杉が雪に飲み込まれれかわいい。
杉林の中を進んでいく。
って言うかマジで大人気過ぎて人の足跡がめちゃくちゃ残ってるから迷うことなさそう。
っとこの時に気付く。
太陽が顔を出し始めて雪の表情がよく分かるようになった。
うーん。
急登と言う急登も無いし、いつアイゼンを装備したら良いんだろう。
開けてて気持ちいい尾根ルート。
って言うかココ普段保久礼の登山口に向かう道路だろ?
朝日を浴びながら気持ちの良いルートを進んでいく。
保久礼小屋を過ぎて本格的な登りが始まる。
あー、ココ覚えがあるわ。
多分左に保久礼の小屋があってその隣に沢がある場所だわ。
何年か前その川を歩いて遡上したのが懐かしい。
急と言えば急だけど、地面は雪で真っ平らの様なものなので歩きやすい…。
普段の登山なら地面にある石とか岩で足が辛いけど、雪だとめっちゃ楽なんですけど…。
普段の狩猟でアホみたいな崖を登ったり降ったりするせいか、これが全然辛いとは思えない。
歩いていたら謎の実を発見!
なにこれ!かわいい!
こんなに寒いのに実をつける植物があるんだ!
すごーい南天以外にもいるなんて発見!
すべての生き物が生きてくのが難しいこの環境で、実を付けている植物に感動してしまった。
詳細に写真を撮って家に帰って調べねば…!!!
っと一通り撮影し終わって、空を見上げた。
うん。
多分こいつはヤドリギだ。
気持ちいいブナ林を歩いていく。
樹皮が白っぽいブナが雪とマッチしてすごくキレイ。
これが白樺だったらもっと感動するんだろうか?
ちなみにまだ何も装備してません。
吹雪のせいですごい雪のつき方してる…。
もしかしたら守門岳も樹氷できるのかな?
樹林帯を抜けキレイな空が広がってきた。
森林限界を越えたのか空で広がってきた。
キレイに太陽は出てるが普通に気温は低い。
動いてるから温かいけど、止まったらすぐに冷えてきそうだ。
周りの環境も相まってなかなか普段見れない木の様子に写真を撮らずにはいられない。
やっぱ山はキレイだ。
広い尾根を自分のペースで登っていく。
想定では昼前から天候が良くなるって事だったけど、現時点でめっちゃ晴天!
最高の登山!
えー…、まだ何も装備しなくても歩けます。
見て分かる通り雪にもハマらず、積雪も少なくて普通に歩けます。
この日は多くても10cmくらいしか新雪が積もってない。
ゆっくりゆっくり時間をかけて登っていく。
マジで雪の砂漠って言葉がピッタリだと思う。
いつまでも変わらない眼の前景色の中ゆっくりと進んでいく。
この辺で体に異変が。
なんか疲れたな?
肉体的に疲れたとかじゃなくて無気力みたいになってきた。
なんだろう、この感覚。
あっ。
糖分が足りねぇんだ。
久しぶりな感覚だなこれ。
そう言えば半分以上登ってきたけど、一回も給水してねぇし。
普段は1日1食、めんどくさかったら飯も食べない生活をしてる俺ならではの症状。
朝のコーヒーに砂糖入れたけど足りなかったらしい。
やっぱピュレグミはうめぇ。
買った時は気づいてなかったけど噛んだ瞬間、あっこれはプレミアムなやつだって気づきましたw
眠い時とか頭がぼーっとする時にはコレを食うと覚醒します。
三脚とか持ってないから自分の影を撮影。
そう言えばカンジキが渋いって言われましたw
直径30cmのガチカンジキです。
この他に40cmのカンジキも持ってるけど、そっちは大量に雪が降った時用。
いくつもの山頂もどきを乗り越え、ようやく中津又岳が見えたからあれが山頂に間違いない。
そう言えば登りながら、昔は守門岳では渡り鳥を網で捕まえてたって話を思い出した。
地元の猟友会の爺ちゃん方も俺達がクマとかをすべて守門岳に追いやった。って言ってるくらいだし、昔は盛んだったんだろうな。
今は鳥獣保護区だから100%狩猟できないけどね。
大岳に到着。
平ら…?
山頂に着いたのか?!
中津又岳の雪庇
中津又岳の雪庇。
奥に見えるのは粟ヶ岳。
そして東洋一の大雪庇。
これが東洋一の大雪庇。
僕の地元は栃尾なので、小中学校の校歌に守門って名前があったし
冬の守門岳の雪庇の写真も飾られている教室があった。
当時はあんな遠い所の山なんて絶対行ける訳ないだろと思ったけど
ついに自分がこの場所に来れるなんて思わなかった。
パズーと同じ思いですw
雪庇は本当にあったんだ!って感じですw
そして結局用意した装備を一回も使うことなく登ってしまった…。
まあそれは先人達が道を踏み固めてくれたのがだいぶデカいとは思います。
これが積雪量が多くてラッセルとかなんてしてたら本当に死んでました。
猟の時にラッセルとか経験してるんであの辛さはマジでやばいっす。
装備を使わずに済んだだけで、持っていかないのは大間違いですからね。
マジで食料と飲料、雪用の装備は絶対持っていきましょう。
って言うか持っていったほうが良いものは上げたらキリがないから本当に油断しないように。
こんなに労力使わずに登れたのは天気などいろいろ重なった奇跡なんじゃね?って思ってます。
ここに来ただけでだいぶ満足。
今回は周回目的ではなく、雪庇を見るのが目的。
青雲岳に向かう人達。
すごいよね、この雪庇と人の対比。
ここから見ていればあそこは雪庇だから近づけないだろうなと判断できるけど、
実際その場にいたらどこまで行けるか分からない。
判断してる人はすげーベテランなんだろうなー。
守門岳の頂上は青雲岳で、そっちに向かう人が大半。
すげーなぁと向かう人達を見送ってた。
そう言えばどのくらいの時間で登ったんだろ?っと思ってYAMAPを確認。
ん?3時間35分で山頂まで登ってんのかよ?!
写真撮りながらめちゃくちゃ時間かけてきたのにめちゃくちゃ早いじゃねーか!
登山ルートは違うけど夏より早いんだけど!
冬の守門…案外気軽に来れるのか…?
ここから見える景色が名残惜しいけど、こんなに気軽に来れるならやり残した事をやりにまたここに来るのも良いか、って気分になった。
自宅が登山口まで車で30分だし。
なのでササッと下ることにした。
早く帰れれば家で溜まった仕事すれば良いし!
って言うかしなきゃいけないし!!納期間に合わねぇ!
降りは1時間30分で下山。
そして帰宅は30分。
すげぇな、2時間前はあんな遠い山頂に居たのかよ…。
歩いてる時間は猟の方が長いし、雪崩が起こる場所をトラバースするし、崖みたいな場所を登るし降るし、帰りにはイノシシ引っ張って下山して来なきゃいけない猟って登山よりスーパー苦行なのかも知れない。
また大雪が降ったら登ろう。
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