カメラ初心者の頃に、一番調整することがなかったこの絞りと言う項目ですが、
カメラを理解していく上で一番ここが重要なのでは?っと思えるほど大事な場所なので、
絞りについて説明していきたいと思います。
絞りって何?
カメラのレンズには、光を取りこむための「絞り装置」があります。
絞り値が小さいほど絞りは広くなり、入射する光量が多くなります。
逆に絞り値が大きければ、入射する光量が少なくなります。
つまり露出の調整を行っています。
絞りの働き
露出とボケ(被写界深度)を調整する機能です。
もちろん第一は明るさを調整するため、その次にボケ具合を調整するためです。
基本的に僕はボカすのが好き過ぎて、かなり開けっ放し運用してますね。
もちろん時と場合によるので、そこはちゃんと判断して使ってます。
F値について
絞りがどれだけ開いてるかを表す数値をF値といいます。
F値のFは「焦点の」を意味する「focal」からきています。
ですが、モードダイヤルの絞りはAで「絞り値」と言う意味で「Aperture Value」と言います。
他にも「Iris」と言う言葉も「絞り」を意味して、もはや訳わからないので、とりあえずF値だけ覚えておけばオッケーです。
レンズに書かれている「FE 35mm F1.8」など、レンズに書かれているのをよく目にしますが、
これがそのレンズの最小F値です。
この数字が小さければ小さいほど明るくボカせるレンズになります。
よく開放で撮ると言ったりしますが、これはそのレンズの一番最小F値で撮影することです。
1段上げる?1段下げる?
カメラ用語でよくある意味分からない「段」と言う言葉…。
僕はよく使うので覚えてますが、まれに人との会話に出てくるので雰囲気だけ覚えておきましょう。
F1.4→F2→F2.8→F4→F5.6→F8→F11→F16→F22
と続いていきます。
なんでこれかって言うと√2がどーたらこーたら関係していた気がします(うろ覚え)
覚え方は1.4を倍にした数と、2を倍にしていけば1段のあたりの数字が分かります。
ちなみに露出を同じのまま、シャッタースピードを変更したり、ISOを変えたりも、これが関係してきます。
絞り値を変更した時に起こること。
絞りを調整した時に明るさ以外に何が変わるのか、その変化をご紹介していきたいと思います。
被写界深度
F値を変化させると、ピントが合う部分が多くなったり少なくなったりします。
F値が小さい=ボケる範囲が大きい
F値が大きい=ボケる範囲が少ない
と覚えてください。
下に参考の写真をご用意をしましたので参考にしてください。
これはF4で撮影。
これはF8で撮影。
これはF16で撮影。
これはF22で撮影。
写真が下にいくに連れて、後ろのカメラまで見えるようになっていますね。
これが絞りによる被写界深度のコントロールです。
ピントが合う部分が少ない事を被写界深度が浅いと言います。
それとは逆にピントが合う部分が多い事を被写界深度が深いと言います。
被写界深度って言葉はほとんど使わないですが覚えておきましょう!
ピントが合う部分が多いのが深い、少ないのが浅いです!
よくあるのが記念写真で前後2列人が並んでいるのに、開放で撮ってしまって後ろの人にピントが合ってないなんて事が、初めの頃はあるので被写界深度を理解してしっかりと撮影しましょうね。
絞り値を上げて絞って撮影すれば、シャープで全体にピントが合った様な「パンフォーカス」と言う写真も撮れますね!
風景などの撮影でよく使う言葉ですし、テクニックなのでよく覚えておいてください。
玉ボケ
明るい単焦点の開放での玉ボケは本当に綺麗です。
一時期はコレにハマりまくりました。いかにキレイな玉ボケを生み出すレンズを欲し続けました。
人撮っても物を撮っても周りをキレイに幻想的にしてくれるので玉ボケ撮影はおすすめです。
今度玉ボケについても記事にしたいですね。
周辺減光
周辺減光はF値が小さい時に起こる現象で、写真の4隅が暗くなってしまう現象の事です。
雰囲気に合わせれば非常に良いのですが、いつもこうなってしまうのは困りものなのです。
この現象に関してはF値は大きくすることによって軽減できます。
レンズによってはいくら絞っても周辺減光が強いレンズもありますが、どのレンズもある程度軽減することはできます。
まぁこれに関してはRAWで撮影していればPhotoshopやLightroomでレタッチが可能です。
画質
画質も絞りによって変化します。
写真では2段絞っていますが、基本的には開放から1段絞れば少しシャキッとします。
写真だとちょっと分かりづらくはありますが、F8の方がシャープでF4ではボヤッとしている部分がしっかり見える様になっています。
回折現象
絞り続ければ画質が良くなり続けるんじゃね?っと思ったら大違いで、
大体のレンズでF16あたりから回折現象または小絞りボケと言う物が起こります。
これはどんなレンズでも抗えない物理的な問題なので、絞れば良くなるものでも無いので気をつけましょう。
まとめ
絞りという一つの項目でこれだけ写りに影響するって面白いですよね。
基本的には、
- 絞りを調整することによって明るさが変わる。
- 絞りを調整してボケを生かしり、シャープな写真が撮ることができる。
これだけ覚えておけばオッケーです!
その時その時で最適な選択をできるようになるまでは、相当な失敗を繰り返していかなければなりませんが、頑張って積み上げていきましょう!
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